“音”の世界から、建築・暮らしを考える

“音”に関わりながら、騒音問題、ピアノ室・音楽室の設計、自然材料に由来する新しい音の材料を開発、音システムの開発など、気が付いたことを記していきます。
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自然・建築・防音
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低周波騒音と調査
*マンションなどの住宅、工場・ビルなどの騒音対策の基本は、音源の分析と音測定です。その結果を踏まえて、防音対策を検討します。

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株式会社ヴォイス

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ガス・ヒートポンプ・エアコン室外機からの騒音

これは、昨年の冬のお話しでした。
長野県のある地方都市でのお話しです。

ご相談者は、アパートを経営してみえる方で、
「アパートの1室がうなっていて、とても借り手がいない。どうしたらよいでしょう?」
というご相談でした。

調査にうかがったのは、もう冬も終わる、ギリギリのタイミングでした。
うかがってみて、すぐにその音源が分かりました。
40mくらい離れた、近くの銀行のエアコン室外機からでした

それは、2基の大型のガス・ヒートポンプ・エアコン室外機でした。
その測定音をグラフにしました。
ガスヒーポン グラフ
音源の音の内、そのアパート室内に届いているのは、63Hzの音でした。

他にそれに近い音源はありません。

明らかに、そのヒートポンプ室外機からの音でした。


『心身に係る苦情に関する参照値』を大きく超えていました。
その他のピーク音は、その室内には届いていないようでした。
その理由は、低周波音、特有の波長の長さから、同調・共振する周波数が、63Hzだった、ということだと思われます。

それから測定をしていて、時間とともに、音が変化していくことに気が付きました。
ちなみに初動運転時には、63Hzの音は48.8dBと小さかったです。
それでも、参照値を超えていました。
第2時以降は、63Hzは大きいままでした。


さてここからが、ボクの言いたいことです。
その後、ボクが作成した報告書を、その銀行、役所に提出して、訴えてもらいました。
それで、やっと今冬、防音工事が行われました。
それも一方的に「これから工事をします」という連絡と、工事内容の図面が届けられ、工事が始められたようです

嫌も応もありません。

ボクもその図面などを拝見しましたが、グラス・ウール厚150ミリと鋼板1.0ミリで2方向を囲う、というプランでした。
少なくとも参照値以下にするためには、63Hzの低音を15dBは低減しなければなりません
とてもこれで、15dBは無理、いいとこ5dB低減くらいかな?、と思いました。

施工者が測定した報告書を拝見しましたが、ギリギリ参照値、という結果でした
正直、「やられたな」と感じました。

ボクは弁護士ではないので、交渉することができません。
代理権もありません。
せめて、私的な意見として、検討してもらえたら、と考え、ご相談者にお薦めしましたが、結局ダメでした。
残念で、仕方がありません。
今、無力感にさいなまれております。

本当に、「真の解決は、難しいなぁ」と感じております。

低周波騒音 | 10:13 | - | - | - | - |

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