“音”の世界から、建築・暮らしを考える

“音”に関わりながら、騒音問題、ピアノ室・音楽室の設計、自然材料に由来する新しい音の材料を開発、音システムの開発など、気が付いたことを記していきます。
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自然・建築・防音
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低周波騒音と調査
*マンションなどの住宅、工場・ビルなどの騒音対策の基本は、音測定で「問題の音」を特定し、「音源」を特定し、分析をすることから始まります。 その結果に基づいて、防音対策プランを作成し、ご提案します。

神奈川県 川崎市麻生区
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株式会社ヴォイス

代表:西村文利(一級建築士)
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マンション、隣戸の換気扇の音

今年3月、都内のマンションにお住まいの方から、「隣の換気扇の音が、うるさい」、というご相談がありました。

ご相談をされる前に、管理会社を通して、調べてもらったところ、お隣のバス・ルームの換気扇が、古くなっていて、大きな音になっていたので、新品に交換してもらった。

それなのに、まだうるさい。

これ以上は、管理会社は対応できない、ということで、ボクにご相談いただいた、ということでした。

 

早速、調査にうかがいました。

ご相談者がご尽力され、事前にお隣の方の立ち入り調査の、ご了解をいただいていて、管理会社の方にも、お立ち会いいただいた上で、調査はスムーズに進みました。

 

先ずは、ご相談者の「問題の音」が最も大きく響いている、隣戸との界壁に面している、洋室とクロゼット内で測定をしてみました。

結果は、「問題の音」100Hzをピークとする複合音が現れました。

「問題の音」は、洋室よりも北にある、クロゼットの方が大きく壁下よりも壁上の方が大きいことが分かりました。

「問題の音」は、コンクリート界壁からの『固体伝搬音』であり、壁の上の方に『音源』があることが、明らかになりました。

 

「問題の音」と「伝搬経路」を特定したところで、お隣にオジャマさせていただきました。

隣戸に特別な音が無いことを確認し、『音源』と推定されている、新たに交換したバス・ルームの換気扇の音を測定してみました。

「問題の音」と同じ、100Hzをピークとする複合音が、現れました

 

古くなっていた換気扇を、新品に交換してもまだ、「問題の音」は確実に隣戸に、伝搬しているようです。

その『伝搬経路』を特定するために、天井の点検口を開け、換気ダクト管、吊り金物、天井コンクリートを測定してみました。

 

100Hzグラフ

               バス・ルーム「問題の音」100Hzをピークとする複合音のグラフ

 

上記のグラフのように、100Hzをピークとする複合音が、現れました

そして、みごとに『距離減衰』が現れています

明らかに『固体伝搬』している、と分かります

 

しかしこれで終わりではなく、隣室のトイレ換気扇の方が、バス・ルーム以上に大きな音を出していることに気が付きました。

こちらも、グラフにしてみます。

 

                 トイレ「問題の音」100Hzをピークとする複合音のグラフ

こちらの換気扇は、照明と一体になった、かなり古い換気扇でした。70dBを超え、経年変化により、バス・ルームよりも、大きな音になっていました。

こちらも、確実にクロゼットに『固体伝搬』していることが、分かります。

こちらは、界壁とは直接接していないのに、クロゼットには同じくらいの音エネルギー量で、届いています。

 

音源と伝搬経路が分かれば、対策はできます

先ず新品のバス・ルームの換気扇は、コンクリートと接してる、吊り金物、ダクトの『振動絶縁』対策

古いトイレの照明と一体になっている換気扇は、照明と別々に分け、新しい換気扇にしてもらい、かつバス・ルームと同じような、

『振動絶縁』対策をご提案しました。

 

その後、確認はしておりませんが、『解決』したようです。

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