“音”の世界から、建築・暮らしを考える

“音”に関わりながら、騒音問題、ピアノ室・音楽室の設計、自然材料に由来する新しい音の材料を開発、音システムの開発など、気が付いたことを記していきます。
<< October 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
 
自然・建築・防音
騒音調査・防音対策の お問合せ

低周波騒音と調査
*マンションなどの住宅、工場・ビルなどの騒音対策の基本は、音源の分析と音測定です。その結果を踏まえて、防音対策を検討します。

神奈川県 川崎市麻生区
下麻生1-6-22-705
株式会社ヴォイス

代表:西村文利(一級建築士)
FAX 044-988-4745

六番町店 ダ・ヴィンチ店
無料ブログ作成サービス JUGEM
 
超低周波騒音、実はトンネル工事だった?

 以前、ボクには聴えない、20Hz、超低周波音のもどかしさを、書いたことがありました。

先日、その方からメールがあり、「今では、不思議なくらい、何ともない」というお話しがありました。

 今から4年前になります。

メールをやりとりしている内、たまたま地盤からの伝搬のお話を書いたところ、「ひょっとしたら、あの時、トンネル工事があった」

というお話しになりました。

 調べてみると、その周辺は岩が多く、「そこでトンネル工事をしていれば、当然大きな音・振動となって、伝わって来ます」という話しになりました。

 ちょうどその当時、高速道路の建設で、トンネルを造る工事を、近くでしていたそうです。

4年前は、海からの音では?と推測していたのですが、今になって「謎だった音源が、見えた」と、うれしくなりました。

 その方も、「そうかも知れない」とお話しされながら、正直なところ、ホッとされたのではないでしょうか

 

 想うのは、「音って、本当に奥が深い、まだまだだなぁ」ということ。

建築の方も、奥が深い仕事ですが、クライアント次第で、条件で、できることが、しぼられてきます。

 「音」は造る仕事はともかく、調べる仕事であれば、もうすでに在る訳で、探れば探るほど、何かが見えてくることがあります。

「やってて、好かったなぁ」と想いを、しみじみと感じました。

低周波騒音 | 11:26 | - | - | - | - |
また、低周波騒音の季節がやってきました…『音難民』の季節

そう、この季節、低周波騒音に悩む方からのご相談が急増しています。
それは、窓を閉め切り、エアコンを付けない、この季節だから、という特徴です。

 

中・高音は、ガラスでほとんどが止まりますが、低周波音は、透過してきます。
壁もそうです。
コンクリートであれば、止められますが、薄い・軽い壁では止まりません。
その上、低周波音は『回折』という回り込みをします。
そういう音を止めるのは、大変なことです。

 

「音が聴える」ことと、「音が気になる」ということの違い、重大です。
聴えていても、気にならない人にとっては、『騒音』になりませんが、
聴えて、気になる人にとっては、たまらない『騒音』になります
それはすなわち、『知覚異常』ということになります。

 

人の受音感覚は、人それぞれです。
『骨伝導』なので、その骨・頭蓋が共振を起こす人も、周波数によって、起こり得ます。
というより、すべてのものには『固有振動数』という、共振する周波数が、必ずあります。
その周波数は、どの音か?
それは大凡、叩いてみれば、分かります。
叩いて出る音が、その音になります。
でも、身体の中、叩いてみることは出来ません。

 

今のところ、それを明らかにする研究は、皆無です。
みんなが、「音なんて大したこと、無い」と考えているのか、問題化するのを恐れているのか、それとも「金儲けにならない」と考えているからでしょうか?
それで『音難民』が、スゴイ勢いで、増加しています

 

音難民に、シェルターはないのか?
保護施設はないのか?

非常に大きい、難しい壁にぶち当たっています。
どうして進んで行こうか?
いつも考えています。


でも、ボクの出来る範囲内で、何とか最良の選択をしよう、としています。

低周波騒音 | 09:38 | - | - | - | - |
ガス・ヒートポンプ・エアコン室外機からの騒音

これは、昨年の冬のお話しでした。
長野県のある地方都市でのお話しです。

ご相談者は、アパートを経営してみえる方で、
「アパートの1室がうなっていて、とても借り手がいない。どうしたらよいでしょう?」
というご相談でした。

調査にうかがったのは、もう冬も終わる、ギリギリのタイミングでした。
うかがってみて、すぐにその音源が分かりました。
40mくらい離れた、近くの銀行のエアコン室外機からでした

それは、2基の大型のガス・ヒートポンプ・エアコン室外機でした。
その測定音をグラフにしました。
ガスヒーポン グラフ
音源の音の内、そのアパート室内に届いているのは、63Hzの音でした。

他にそれに近い音源はありません。

明らかに、そのヒートポンプ室外機からの音でした。


『心身に係る苦情に関する参照値』を大きく超えていました。
その他のピーク音は、その室内には届いていないようでした。
その理由は、低周波音、特有の波長の長さから、同調・共振する周波数が、63Hzだった、ということだと思われます。

それから測定をしていて、時間とともに、音が変化していくことに気が付きました。
ちなみに初動運転時には、63Hzの音は48.8dBと小さかったです。
それでも、参照値を超えていました。
第2時以降は、63Hzは大きいままでした。


さてここからが、ボクの言いたいことです。
その後、ボクが作成した報告書を、その銀行、役所に提出して、訴えてもらいました。
それで、やっと今冬、防音工事が行われました。
それも一方的に「これから工事をします」という連絡と、工事内容の図面が届けられ、工事が始められたようです

嫌も応もありません。

ボクもその図面などを拝見しましたが、グラス・ウール厚150ミリと鋼板1.0ミリで2方向を囲う、というプランでした。
少なくとも参照値以下にするためには、63Hzの低音を15dBは低減しなければなりません
とてもこれで、15dBは無理、いいとこ5dB低減くらいかな?、と思いました。

施工者が測定した報告書を拝見しましたが、ギリギリ参照値、という結果でした
正直、「やられたな」と感じました。

ボクは弁護士ではないので、交渉することができません。
代理権もありません。
せめて、私的な意見として、検討してもらえたら、と考え、ご相談者にお薦めしましたが、結局ダメでした。
残念で、仕方がありません。
今、無力感にさいなまれております。

本当に、「真の解決は、難しいなぁ」と感じております。

低周波騒音 | 10:13 | - | - | - | - |
低周波騒音…「音が聴える」と「音が気になる」

これまで、たくさんの低周波騒音に悩まれる方から、ご相談を受けてきました。
実際におうかがいして、測定調査をしてみると、そのほとんどの場合は、騒音計に表れる『音』が有ります
がそう、10人に1人くらいの割合で、騒音計に表れる『音』が無い場合もあります

でもそれは、即『幻聴』だとは、決められません。
例えばひょっとすると、騒音計のレンジ以外の『音が聴えている』のかも知れません。
ボクのいつも使っている騒音計は、普通騒音計で、12.5Hzという超低周波音から、16,000Hzという高周波音までの、レンジになっています。
その『音』は、12.5Hz未満の超低周波音かも知れませんし、ひょっとすると16,000Hz以上の高周波音かも知れません。

一般に学会などで言われている人の可聴域は、20Hzから20,000Hzと言われています。
この可聴域以外の『音が聴える』人は、特殊な能力を持った人と、言えるかも知れません。

話を戻しますが、『音が聴える』という聴覚、『音が気になる』という知覚とは、本来は違う感覚だと思います。
多くの人には聴えないから、という理由だけで、特殊な『音が聴える』ということが、「あなただけでしょ、私には聴えないわよ」と、何か悪いことのように、言われてしまいます。

『音が聴える』だけならば、そんなに問題になりません。
問題は、『音が気になる』というと、音がうるさい、頭が痛い、眠られないなど、ドンドン障害がエスカレートしていってしまいます
そしてそれは、障害を解決するために、周囲に訴え、巻き込み、何らかの社会問題を産み出す、ことにもなって来ます。

それが『騒音問題』ということになります。

先日も、低周波音の測定調査に行って、同じようなことがありました。
騒音計を見ると、確かに低周波音域に、音のかたまりがありました。
ご主人は、「聴えて、気になる」と言われ
ボクは「聴えるけれど、気にならない」と言い、
奥様は「聴えないし、気にならない」と言われます。
「低周波音は、個人差が大きい」と環境省『低周波音問題対応の手引書(平成16年6月)』にも、書かれています。

『音が気になる』ということが無くなれば、騒音問題は無くなります。
これは『知覚』の問題、とは言うものの、ボクにはこれ以上それを研究することができません。
人の身体について詳しい、医学の知識がある、そういう方からアドバイスをいただけたら、とってもうれしいです。

ボクは、騒音源が分かって、対策が立てられる場合の他は、よく「気にしないようにして」と言います。
でも、いったん気にし始めてしまったら、なかなか元には戻れません。
それも重々分かっているつもりですが、それしか解決のための方法がない時、よく言ってしまいます。

この壁に気づき、いろいろ悩んでいます。

低周波騒音 | 16:48 | - | - | - | - |
低周波騒音問題のその後…店舗からの騒音、本当の解決は?

先日、近隣の店舗からの低周波騒音で悩んでみえた、埼玉西部のご相談者から、ホッとするご連絡をいただきました。
その「問題の店舗が、閉店することが分かった」というご連絡でした。

それは、畑を間に挟んだ約100mの距離にある店舗からの『低周波騒音』でした。
その音は、環境省の『低周波音問題対応の手引書(平成16年6月)』にある、『心身に係る苦情に関する参照値』を大きく超えている情況でした

測定調査をした結果を報告書にし、先ずご相談者から、市役所環境課に『苦情』として、訴えることにしました
担当者は、受け取りを躊躇し、返事が出るまで、かなりの時間が掛かりました
「これはダメだ」と判断し、直接その店舗に、『苦情』として、訴えました

その内、市の担当者から、「これは騒音に当たらない」という、意味も根拠も分からない電話が来た、というところで、
今度は知り合いの市議会議員さんに頼み、同行してもらったら、即『受理』されました

その後も、なかなか進まず、結局店舗の会社が認めて、遮音塀を設ける、という対策案が出てくるまでに、数ヶ月かかりました。
そして実際に工事は始まらず、「どうしたんだろう?」と思っていたところ、そのニュースでした。
ご相談から、かれこれ1年近くなります。

これで解決か、と言うと、閉店=取り壊し、ではなさそうで、次にどんな店舗が入ってくるのか、未定の状態のようです。
まだまだ不安が続きます。
それ以上に、閉店までの間、ご相談者は、その騒音に虐められ続けているのです。
ご本人いわく、『もう限界を超えている』とのこと。
本当の解決は、まだまだ遠いようです。

低周波騒音 | 08:28 | - | - | - | - |

(C) 2017 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.