“音”の世界から、建築・暮らしを考える

“音”に関わりながら、騒音問題、ピアノ室・音楽室の設計、自然材料に由来する新しい音の材料を開発、音システムの開発など、気が付いたことを記していきます。
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自然・建築・防音
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低周波騒音と調査
*マンションなどの住宅、工場・ビルなどの騒音対策の基本は、音源の分析と音測定です。その結果を踏まえて、防音対策を検討します。

神奈川県 川崎市麻生区
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株式会社ヴォイス

代表:西村文利(一級建築士)
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六番町店 ダ・ヴィンチ店
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超低周波騒音、実はトンネル工事だった?

 以前、ボクには聴えない、20Hz、超低周波音のもどかしさを、書いたことがありました。

先日、その方からメールがあり、「今では、不思議なくらい、何ともない」というお話しがありました。

 今から4年前になります。

メールをやりとりしている内、たまたま地盤からの伝搬のお話を書いたところ、「ひょっとしたら、あの時、トンネル工事があった」

というお話しになりました。

 調べてみると、その周辺は岩が多く、「そこでトンネル工事をしていれば、当然大きな音・振動となって、伝わって来ます」という話しになりました。

 ちょうどその当時、高速道路の建設で、トンネルを造る工事を、近くでしていたそうです。

4年前は、海からの音では?と推測していたのですが、今になって「謎だった音源が、見えた」と、うれしくなりました。

 その方も、「そうかも知れない」とお話しされながら、正直なところ、ホッとされたのではないでしょうか

 

 想うのは、「音って、本当に奥が深い、まだまだだなぁ」ということ。

建築の方も、奥が深い仕事ですが、クライアント次第で、条件で、できることが、しぼられてきます。

 「音」は造る仕事はともかく、調べる仕事であれば、もうすでに在る訳で、探れば探るほど、何かが見えてくることがあります。

「やってて、好かったなぁ」と想いを、しみじみと感じました。

低周波騒音 | 11:26 | - | - | - | - |
最近多くなってきた、騒音問題…浴室換気乾燥暖房とディスポーザー

 やっと時間ができました。

何と、昨年の12月以来、なのですね。

今回は、長くサボり過ぎてしまったようです。

 

 書きたいことは、たくさん有ります。

有りすぎて、何から書こうか?迷った結果、最近多くなってきた、「浴室換気・乾燥・暖房機」「ディスポーザー」からの騒音、これから始めます。

 

 先ず「浴室換気・乾燥・暖房機」

最近売り出しのマンション、ほとんどにこの機械が付いています。

キャッチ・アイテムなのでしょうか。

 昨年から今年に掛けて、ご相談が多く、測定調査にうかがい、解決のための「報告書」を作成してきました。

メーカー・機種により、ピークの周波数・音量に違いがありますが、すべて、低周波音については、環境省「低周波音問題対応の手引き書」、「心身に係る苦情に関する参照値」を、大きく超えていました

南大沢グラフ
 

 このグラフは、都内マンション・自宅内の測定結果です。

立ち入り確認ができませんでしたが、発生源は上階から、と思われました。

この機械の場合は、低周波音・40Hzのピークが、参照値を超えていました

文字が小さくて、見難いかも知れませんが、廊下・洗面・室内、すべてで大きく響いていました。

ボクの感覚では、「ぜん動する」という感じで、床が唸っていました

 

 他のマンションでは、ここまで大きくはなく、周波数も違っていたりしていましたが、似たような音・振動になっていました

これは、管理組合の問題にとどまらず、売り主・設計者・施工者・メーカーの責任なのでは?とボクには、思えます。

案の定、管理会社は「個人の問題」として、拡大を抑えてしまいました

 

 結局、この方は、売却して、建て売り戸建て住宅を買われ、引っ越してしまわれました。

実は前後して2件、ご相談者が同じように売却され、引っ越しをされました。

同じように、管理会社は「個人の問題」として、取り合おうとしてくれなかったようです。

 


 これと同質の問題として、最近「ディスポーザー」の騒音問題が、多くなってきました。

実は10数年前、アメリカに憧れて、ディスポーザー付きのマンションが流行ったことがありました。

その時は音はともかく、排水管のつまり、臭いなどが大問題になり、結局東京都が下水処理ができないとして、ディスポーザーを認めない決定を出し、それ以降無くなった問題でした。

 それが最近、認められるようになったのか、高級マンションにはほとんど、ディスポーザー付きで売り出されています。

以前のものと違うのは、排水管の先に処理設備を設け、再処理しているようです

 今回の騒音問題は、この処理設備からの騒音、問題です。

これはつい最近の問題で、売り主が相手になっている場合が多いようです。

引き渡し前、もしくは後でも間が無いので、売り主が交渉相手になっているようです。

 

これも「浴室換気・乾燥・暖房機」と同様、売り主・設計者・施工者・メーカーの責任なのでは?とボクは、考えます。

 

マンションの24時間換気システム、とんでもない騒音発生装置

秋になって、いや今年は秋がほとんど無かったので、「気温が低くなって」と言い換えますが、窓を閉め、気密性が高くなると、途端に「マンションの騒音」のご相談が増えます。今まで外からの音にマスキングされていた『問題の音』が、姿を現します

毎年このシーズンは、そうです。

 

今年の特徴は、『24時間換気システム』からの騒音です。

最近のマンションは、バスルームの天井に、かなり大きめの『換気扇』が付いています。

いやこれはもう『換気扇』とは違い、24時間換気・通常の換気・暖房・乾燥ができる、『空調システム』になっています。

それは確かに、生活には便利。新しく売り出されるマンションには、「必ず」と言ってよいほど、セールス・ポイントになっているようです。

 

ここでは仮に、「マンションA」、「マンションB」、「マンションC」としておきます。

伝搬してくる「マンションA」のピーク音は、25Hzの低周波音が45dBと、400Hzの中周波音が40dB、

ちなみに何もない時の音、『暗騒音』は25Hzで35dB、400Hzで12dB。

 

伝搬してくる「マンションB」のピーク音は、31.5Hzが40dB、80Hzが35dBの低周波音、

ちなみに何もない時の音、『暗騒音』は25Hzで27dB、80Hzで22dB。

 

伝搬してくる「マンションC」のピーク音は、40Hzの低周波音が65dB

こちらは夜8時頃から測定していたのに、『暗騒音』らしきものは、採れませんでした。四六時中、その音が途切れる時がありませんでした

この65dBは、かなりの音で、凡人のボクにはとてもジッとしていられない、くらいな音でした。

しかもここにお住まいの奥様は、どうも低周波音が他人よりもよく聴える方のようで、大変なようです。

 

『音』の周波数・音量は、マンションにより、その時々により、違っていますが、これらの音は間違いなく『固体伝搬音』で、その伝搬方向は、すべて中央部、バス・ルームの近辺から、でした。

聴診器で聴いてみると、それは「ブーン」というモーター音

そして時々、音が途切れたり、伝搬方向が変わったり、隣接している戸の何処かから、いつも伝搬しているようでした

 

実際に、そのお宅の換気扇のスィッチを入れて、換気・暖房・乾燥など、音を採ってみると、間違いなくそれらの音は、

伝搬している『問題の音』の周波数と一致していました。

それでも推測の域を出ませんが、「騒音源は、24時間換気システム」ということは、間違いなさそうです。

 

では、その『騒音問題』を、どうやって解決して行こうか?

 

先ずは、『直接』交渉は、止めた方が善い、とお話ししました。

言われる立場から考えると、「オマエが犯人だ」と言われているようなもの。

好い気持ちはしません。

下手をすると、こじれて、感情的になって、ケンカ状態になり得ます。

 

ここはともかく、管理組合・管理会社に、「専門家に測定してもらった結果、こういう音が伝搬している」と、報告書とともに訴えて、解決の方向に向けてもらう、という方法が、ベストだ、とお話ししました。

 

しかしそれで、動いてくれるかどうか?

 

現在のところ、その結果ですが、マンションAとBは、有耶無耶になっています。

マンションCだけが、解決に向けて、動いてくれている、ようです。

 

でも、いずれの戸にも標準で付いている『24時間換気システム』。

何とかするとしたら、全戸に対策、ということになります。

それは、並大抵のことではありません。

 

なかなか難しい問題です。

 

でもせめて、造ったメーカー、取り付けた工事業者、売ったマンション業者、付け加えるなら、マンションの設計業者、

みんなが揃って、何とかしなければ、これからますます『24時間換気システムの騒音問題』は増加していくことでしょう

最悪の場合、エコ・キュートのように騒音問題から、大変な社会問題になって行くかも知れません。

また、低周波騒音の季節がやってきました…『音難民』の季節

そう、この季節、低周波騒音に悩む方からのご相談が急増しています。
それは、窓を閉め切り、エアコンを付けない、この季節だから、という特徴です。

 

中・高音は、ガラスでほとんどが止まりますが、低周波音は、透過してきます。
壁もそうです。
コンクリートであれば、止められますが、薄い・軽い壁では止まりません。
その上、低周波音は『回折』という回り込みをします。
そういう音を止めるのは、大変なことです。

 

「音が聴える」ことと、「音が気になる」ということの違い、重大です。
聴えていても、気にならない人にとっては、『騒音』になりませんが、
聴えて、気になる人にとっては、たまらない『騒音』になります
それはすなわち、『知覚異常』ということになります。

 

人の受音感覚は、人それぞれです。
『骨伝導』なので、その骨・頭蓋が共振を起こす人も、周波数によって、起こり得ます。
というより、すべてのものには『固有振動数』という、共振する周波数が、必ずあります。
その周波数は、どの音か?
それは大凡、叩いてみれば、分かります。
叩いて出る音が、その音になります。
でも、身体の中、叩いてみることは出来ません。

 

今のところ、それを明らかにする研究は、皆無です。
みんなが、「音なんて大したこと、無い」と考えているのか、問題化するのを恐れているのか、それとも「金儲けにならない」と考えているからでしょうか?
それで『音難民』が、スゴイ勢いで、増加しています

 

音難民に、シェルターはないのか?
保護施設はないのか?

非常に大きい、難しい壁にぶち当たっています。
どうして進んで行こうか?
いつも考えています。


でも、ボクの出来る範囲内で、何とか最良の選択をしよう、としています。

低周波騒音 | 09:38 | - | - | - | - |
ライブ・ハウスの騒音…上階に伝搬音

最近、ライブ・ハウスからの騒音で、お困りになっている、というご相談があり、「これまでも、いくつかあったなぁ」と想い出しました。

 

1つは、渋谷のライブハウス、ビルの地階にあったのですが、上階の住宅に、かなりの音が伝搬している、という苦情があり、対策をするために、調査にうかがいました。

 伝搬ルートは、2つ有り、1つは給・排水管のパイプ・シャフトからの『空気伝搬』、

もう1つはスピーカーからコンクリートに『固体伝搬』でした。

 しかし残念ながら、苦情を訴えている住宅には、立ち入り調査ができず、その手前のパイプ・シャフト点検口、階段室の壁・柱で測定調査をするしか、方法がありませんでした。

 対策案としては、パイプ・シャフト内に隔壁床を設けて、『空気伝搬音』を遮断する、という方法がベストでしたが、ビルのオーナーか拒否。

 精々パイプシャフト内を、高密度のロック・ウールをギュウギュウ詰めにすることだけでした。

コンクリートの壁・床・柱の『固体伝搬音』は、ベストは音源近く、コンクリートに固定している金具に、振動が伝わらないようにすることでしたが、何故か採用されませんでした。コストの点からなのか、音響業者の言い分からなのか、結局、店舗のオーナーが拒否。

 「振動がコンクリートに入る前で、絶縁する」という原則の対策は、できませんでした。仕方なく、スピーカーの周囲をウールで包んだり、壁に『遮音制振ゴム』を貼り付けたりしましたが、コンクリートに入ってしまっている『振動』が、消える訳はなく、ほとんど効果はありませんでした。

 コンクリートは空気の約15倍、音をよく伝えます。いったん入ってしまうと、10階以上まで、届いてしまいます。

当然、解決にはならず、お金を払わない、などの嫌がらせを受けたりし、結局その店舗は、閉店しました。

 

もう1つは、郊外の駅近くにあるライブ・ハウスの騒音でした。

 幸いその建物は、商業店舗ばかりのビルで、地階のライブ・ハウスの営業時間には、締まっていました。その苦情は、ビル内からではなく、近隣の住宅からの苦情でした。

 これは明らかな『空気伝搬音』で、壁、窓、換気扇などの開口から音が伝搬していることを、調査により明らかにしました。

壁に『遮音制振ゴム』で、遮音と振動吸収。排煙に係わる窓は、ガラス面に『遮音制振ゴム』貼り、スキ間を無くすこととで、遮音と振動吸収。換気扇などの開口は、特注の『消音ダクト』を設け、気道は確保した上で、極力吸音=消音させました。

結果、苦情はなくなったようです。

 

音源と伝搬経路を調査すれば、確実に防音はできます

それも、ピン・ポイントで無駄なく、対策ができます。

それを如何にご理解いただけるか?

それが一番の問題です。

店舗・ホテルの騒音 | 12:44 | - | - | - | - |

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