“音”の世界から、建築・暮らしを考える

“音”に関わりながら、騒音問題、ピアノ室・音楽室の設計、自然材料に由来する新しい音の材料を開発、音システムの開発など、気が付いたことを記していきます。
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自然・建築・防音
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低周波騒音と調査
*マンションなどの住宅、工場・ビルなどの騒音対策の基本は、音測定で「問題の音」を特定し、「音源」を特定し、分析をすることから始まります。 その結果に基づいて、防音対策プランを作成し、ご提案します。

神奈川県 川崎市麻生区
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FAX 044-988-4745
TEL 090-1564-8206

六番町店 ダ・ヴィンチ店
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鉄骨造のビルに、ピアノ室(2)…工事からオープンまで

横浜の某・駅前のビル、ピアノ教室の続きです。

 

【固体伝搬音、対策プラン】

前回の測定調査で、対策の必要がある、と考えられる、ピアノの脚からの『固体伝搬音』対策、建物の鉄骨に絶対に伝えないために、K社のピアノ室の床に、『振動絶縁』のために、合計9層になる、制振・遮音層を構築することにしました。

 

此処まで大掛かりになった大きな要因は、ピアノの荷重が約350圓砲發覆蝓△つその荷重が脚3本に分散され、『集中荷重』として、床に掛かってしまう、という点でした。

これを振動を伝えずに、『全体荷重』に換え、床全面で支え、かつ振動を完全に吸収する、という考え方のため、ここまで大掛かりな構成になってしまいました。

 

最も苦慮した点は、この建物が鉄骨造である、という構造としての問題でした。

この鉄骨造のビルは古く、残っている図面は、建築確認時の図面・構造計算書・書類しか、ありませんでした。それを基に、梁の大きさ、位置を特定しました。

 

現在の床・梁の上に、ピアノ約350圈△修靴藤房劼離團▲亮爾硫拿鼎蓮何と600圓發△襪茲Δ任靴拭

合計、950圓硫拿鼎髻以下に分散するか?

そして決定したピアノ室、配置位置は、なるべく大きな梁、なるべく多くの梁に掛けるように、また重要なのは、鉄骨に空気伝搬させないため、30僂藁イ后△箸い条件から、決定しました。

 

【ピアノ室設置、防音工事】

ピアノ室を設置してもらう前に、絶対にやらなければならないことが、ありました。それは、ピアノ室の下に『遮音制振ゴム』を敷くことでした。『防振』では、その振動が消滅しません。吸収してしまう、『制振』でなければ、なりません。

選んだのは、自動車のエンジン・ルームにも使われている、『遮音制振ゴム』でした。

 

遮音制振ゴム敷き

〔ピアノ室の下に、遮音制振ゴム〕

このゴムの位置出し、敷き込み、継ぎ目密着テープ貼り、はボクがやり、

この上に、K社のピアノ室を専門の業者さんにより、設置してもらいました。

 

ピアノ室、設置

〔設置した、ピアノ室〕

さあ、これからピアノ室内、床防音工事です。

 

しかしここで、大きな問題が発生しました。いつも防音工事をしてもらっている、パートナー業者の「見積もりが高く、予算がない」ということでした。

結論としては、「DIYでやりましょう」ということで、結局難しい部分の1日だけ、職人さんに頼み、それ以外のほとんどは、ボク一人でやることになりました。

本当は、やりたくありませんが、責任上仕方ありません。ピアノ室、杉板

しかしやってみれば、なかなか楽しく、室内の壁には、

『二次共振』がほとんどない、杉板を張ることに

なりました。

杉板を張ると、ビビリ音がなくなり、ピアノの音、

そのものが、よく聴えるようになりました。

 

その他、オープンに必要な細々としたところなど、

ボクもお手伝いして、何とかオープンにこぎ着けました。

 

その後、何もご連絡はありませんが、無事に行っている

ことと、拝察しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピアノ・音楽防音室 | 12:00 | - | - | - | - |
鉄骨造のビルに、ピアノ教室(1)…調査・測定と方針、プランの決定

昨年の春、横浜の某・駅前のビルの2階にオープンしたピアノ教室、そのお手伝いをしました。

実はその建物、鉄骨造3階建て、その2階の端の室、でした。

 

鉄骨造は外観は何もなくても、壁・天井・床は、スキ間だらけ。

→『空気伝搬音』は、スキ間から漏れていきます。

加えて、鉄骨は空気の約20倍、音・振動をよく伝えます。

→『固体伝搬音』は、鉄骨からほとんど無抵抗で、伝わって行きます。

 

下階はレストラン、お隣は学習塾、上階は住宅、という『音環境』。

いくら端っこの室、とはいえ、先ず思ったことは、「難しい」ということでした。

 

ご相談者にお聞きしてみると、建物の防音性能の無さを考え、コスト低減のため、すでにK社の中古のピアノ室を予約している、とのこと。

問題は、その「ピアノ室」の防音性能で、何処まで可能か?

 

【防音プランを立てる前の、測定調査】

防音プランを決定する前に、現況の建物と、実際のK社・ピアノ室の『遮音性能』、それに周囲の『音環境』を知らなければ、なりません。

現況の建物の遮音性能は、引き渡し前で、ピンク・ノイズ発生器を持ち込んで、測定調査をすることはできません。

ましてや、接している近隣の方の許可をいただき、それぞれの戸内で、測定をさせていただくことは、不可能です。

建物については、室内・室外の、何もない普段の音、『暗騒音』を測定するだけになりました。

 

測定の結果、屋外の音が室内では騒音値で約20dB(A)小さくなっていました

建物、主に最も劣っている、サッシの遮音性能と考えられます。

壁・床・天井がある、隣戸、上下階の戸では、もっと遮音性能がある、と考えられます。

経験から考えると、最低でも40dB(A)くらいの遮音性能があるのでは、思われます。

 

実際のピアノ室の遮音性能については、ご厚意により、K社のショー・ルームにうかがい、入れる予定のものに近いピアノ室の中で、実際にピアノを低い音・中音・高い音を、それぞれ連弾していただき、室外各所で測定ができました。

 

この測定では、他からの音なども入っていて、正確ではありませんが、『空気伝搬音』の騒音値で31〜38dB(A)、遮音性能を表すD値でD−23〜27という結果でした。

一方、ピアノの脚からの『固体伝搬音』の騒音値は25dB(A)、遮音性能を表すD値でD−19という結果でした。

このピアノ室は、『空気伝搬音』はメーカーがうたっている、D−35という性能ほどではないにしろ、現場ではD−25くらいは遮音していますが、『固体伝搬音』は『空気伝搬音』と比べて、約10dB(A)、D−5くらい悪い、ということが分かります。

 

ピアノの脚からの『固体伝搬音』対策、重要になってきます

 

【空気伝搬音に対する、考え方、対策】

K社のピアノ室の『空気伝搬音』の『遮音性能』は、騒音値で35dB(A)、建物は、40dB(A)、

35+40=75dB(A)の遮音性能があります。

 

近隣から苦情が来ないためには、原理的には、普段の時の音『暗騒音』以下にすれば、善いことになります

隣室、上階の室の『暗騒音』は騒音値で30dB(A)くらいと、思われます。

 

一方、ピアノ室内に置く、Y社のC3レベルのピアノは100dB(A)くらい、と想定すると、

100−75=25dB(A)<30dB(A)、となり、ギリギリですが、これでクリア、ということになります。

結論として、『空気伝搬音』対策は、これでOKということになります。

 

【固体伝搬音に対する、考え方、対策】

一方、対策が必要、と考えられるのは、『固体伝搬音』です。

しかも躯体は、鉄骨。

空気の約20倍、音を伝えてしまいます。

目標としては、『完全振動絶縁』ということになります。

 

ボクはこれまでも、Y社、K社のピアノ室の防音に関わったことがあり、その特徴、欠陥は測定していて、よく分かっています。

両社とも、『空気伝搬音』の現場での遮音性能は、メーカーがうたっている数値・性能ほどではないにしろ、現場ではほぼ同じくらいの遮音性能がありますが、この床の『固体伝搬音』制振性能は、K社の方がやや善いようです

Y社は、床下地に鉄骨を使い、その下に防振ゴムを敷いています。

K社は、比重の大きいコンクリート板の下に、高密度のグラス・ウールを使っています。

その仕様の差が現れている、とボクは考えています。

 

以上の考え方、方針でプランを考え、ご提案しました。

ピアノ・音楽防音室 | 15:33 | - | - | - | - |
マンション、隣戸の換気扇の音

今年3月、都内のマンションにお住まいの方から、「隣の換気扇の音が、うるさい」、というご相談がありました。

ご相談をされる前に、管理会社を通して、調べてもらったところ、お隣のバス・ルームの換気扇が、古くなっていて、大きな音になっていたので、新品に交換してもらった。

それなのに、まだうるさい。

これ以上は、管理会社は対応できない、ということで、ボクにご相談いただいた、ということでした。

 

早速、調査にうかがいました。

ご相談者がご尽力され、事前にお隣の方の立ち入り調査の、ご了解をいただいていて、管理会社の方にも、お立ち会いいただいた上で、調査はスムーズに進みました。

 

先ずは、ご相談者の「問題の音」が最も大きく響いている、隣戸との界壁に面している、洋室とクロゼット内で測定をしてみました。

結果は、「問題の音」100Hzをピークとする複合音が現れました。

「問題の音」は、洋室よりも北にある、クロゼットの方が大きく壁下よりも壁上の方が大きいことが分かりました。

「問題の音」は、コンクリート界壁からの『固体伝搬音』であり、壁の上の方に『音源』があることが、明らかになりました。

 

「問題の音」と「伝搬経路」を特定したところで、お隣にオジャマさせていただきました。

隣戸に特別な音が無いことを確認し、『音源』と推定されている、新たに交換したバス・ルームの換気扇の音を測定してみました。

「問題の音」と同じ、100Hzをピークとする複合音が、現れました

 

古くなっていた換気扇を、新品に交換してもまだ、「問題の音」は確実に隣戸に、伝搬しているようです。

その『伝搬経路』を特定するために、天井の点検口を開け、換気ダクト管、吊り金物、天井コンクリートを測定してみました。

 

100Hzグラフ

               バス・ルーム「問題の音」100Hzをピークとする複合音のグラフ

 

上記のグラフのように、100Hzをピークとする複合音が、現れました

そして、みごとに『距離減衰』が現れています

明らかに『固体伝搬』している、と分かります

 

しかしこれで終わりではなく、隣室のトイレ換気扇の方が、バス・ルーム以上に大きな音を出していることに気が付きました。

こちらも、グラフにしてみます。

 

                 トイレ「問題の音」100Hzをピークとする複合音のグラフ

こちらの換気扇は、照明と一体になった、かなり古い換気扇でした。70dBを超え、経年変化により、バス・ルームよりも、大きな音になっていました。

こちらも、確実にクロゼットに『固体伝搬』していることが、分かります。

こちらは、界壁とは直接接していないのに、クロゼットには同じくらいの音エネルギー量で、届いています。

 

音源と伝搬経路が分かれば、対策はできます

先ず新品のバス・ルームの換気扇は、コンクリートと接してる、吊り金物、ダクトの『振動絶縁』対策

古いトイレの照明と一体になっている換気扇は、照明と別々に分け、新しい換気扇にしてもらい、かつバス・ルームと同じような、

『振動絶縁』対策をご提案しました。

 

その後、確認はしておりませんが、『解決』したようです。

携帯電話・基地局、下階にコンクリート伝搬音 〔第2回、測定調査〕

1回目の調査からしばらく後、再調査の依頼がありました。

今度こそ「音源を明らかにする」、という覚悟でうかがいました。

 

前回の調査で、設備からではなく、周囲の鉄骨から「問題の音」が発生しているのでは?

という推測から、下階の室内と屋上に分かれ、携帯電話でやりとりしながら、「音」の確認をする、という方法で望みました。

 

よく発生する、といわれる朝7時から、始めました。

しばらく待ってみましたが、なかなか音は発生しません。

そこで、ここは、と思われる箇所を屋上で叩いてみて、下階で「問題の音」として聴えるか?実験してみました。

 

鉄骨の柱・梁、排水管の通気管、電気配管・ボックスなど、叩いて回りましたが、中継設備を囲っている、アルミ・ルーバーを叩いた時、「その音です」と一致しました

 

しかし、発生箇所は明らかになりましたが、発生原因が分かりません。

屋上で、耳を凝らして待ち続けました。

 

9時頃まで屋上にいて、屋上で発生した「音」は、

.ュービクルを囲っている、アルミ・ルーバーを固定しているビス部分から、「カシャ、ピキッ」という音

▲ュービクルを冷却する、エアコン室外機が稼働し始める直前に、「ガッン」という音

でした。

 

その内、下階で「問題の音」と言われたのは、,離▲襯漾Ε襦璽弌爾鮓把蠅靴討い襯咼垢良分から発生している「カシャ、ピキッ」という音でした。

「問題の音」が特定できました。

 

伝搬経路は、

アルミ・ルーバー  C型鉄骨  H型鉄骨柱  コンクリート  下階・室内に空中放射、と考えられます。

 

「問題の音」が発生する原因は、推定ですが、朝陽が当たり、温度が上昇し始めると、アルミ・ルーバーが線膨張し、その力で固定しているビスの接点で、「音」が発生しているのでは、ということでした。

 

この結果から、結局周囲を囲っているアルミ・ルーバーをすべて撤去し、「解決」したようです。

よかった、よかった、責任が果たせて、ホッとしました。

携帯電話・基地局、下階にコンクリート伝搬音 〔第1回、測定調査〕

今年の3月、都内のマンションで、「屋上の基地局から、ゴーンという音が聴えて、うるさい」というご相談を受け、早速、騒音調査にうかがいました。

 

最上階のお宅で、「問題の音」がするのを待機していましたが、なかなか音はしません。

 

お住まいの方が録音された、スマホの音を測定してみると、800Hz〜6300Hzという中・高音域に、音の塊が現れました。

どうも「ゴーン」という「問題の音」は、かなり高い音のようです。

 


スマホで録音された「音」は、これまでも数多く測定してきましたが、あまり正確ではありません

その原因は、

.泪ぅの問題

▲好圈璽ーの問題

アプリの問題

にあるようです。

 

スマホのマイクは、人の声などの音域を中心として、高音・低音はカットされ、かつ大音量もカットされるように、なっているようです。スピーカーも同様です。

原理としては、空気振動である「音」を、マイクで捉え電気信号に変換します。

その電気信号をどのように表現するかは、アプリで異なっているようです。

実際に測定してみると、騒音計と同じ周波数になっていることは稀で、ほとんどのアプリは、その近辺の周波数になって、現れるようです。時には、とんでもない周波数になっていたこともあります。

 

スマホの音は、参考にはなりますが、正確ではありません。

 


小さな中継設備の場合は、主に蓄電池を冷却する小型ファンの音が主ですが、中継局の音は、通常低い音が主です

どうも設備機器からの音では、無さそうです。

 

お話をお聞きしている最中、南東角辺りで「ゴン」という小さな音がありました。

予想していたよりも、かなり「高い音」でしたしかも単独で、連続していません

屋上にある基地局、キュービクルの位置は、反対の北側にあります。

どうも中継設備機器から、ではないようです

 

その後、屋上に上がって、基地局の周囲、すべてを調査、測定をして回りました。

この基地局は、かなり大規模な設備で、蓄電設備の他に、整流機などの設備も付帯していて、約4畳くらいあるキュービクル室内を、家庭用のエアコンで、空調していました。

それが2基ありました。

 

中継設備の音源としては、低周波音を中心に、かなりの音エネルギーを持つ音源が、いくつもありました。

特に、人には聴えないとされる、20Hzの超低周波音が75dB以上あり、下階の室内でも50dBくらい伝搬していました

しかし、お住まいの方には聴えない、とうことでした。

聴えて気になる、今回の「問題の音」は、中・高音の「ゴーン」という音です。

どうも、中継設備機器からの音ではなく、

それらを支え、囲っている鉄骨に何かが当たる音では?

というのが、ボクの見立てでした。

 

第1回目の調査・測定は、そこまででした。

 

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